2012年11月20日

救急医学会総会報告 前編

はいさい。フライトドクター ヨシバードです。

学会続きで、再び救急医学会総会参加のために京都へ。

千葉より寒かったです。まだ5分咲きぐらいですが紅葉がきれいでした。沖縄暮らしで薄れつつある四季の感覚がリセットされました。

学会会場の庭での一枚


今回の学会では、またドクターヘリ関連の発表をしました。

「沖縄県ドクターヘリは国頭地域の出動要請にどこまで対応が可能か?」

救急医学会総会報告 前編

報道されているように北部地域が本当にドクターヘリから取り残されているのか疑問だったからです。救急記録をレビューし、ヘリ要請が望ましい症例を一つ一つピックアップし、ドクターヘリ運航時間と照らし合わせ重複数を割り出しました。その上で、重複例の診断名と転帰についても調べました。

結果としては、10か月の調査期間の中で重症と考えられる症例が計82件あり、民間救急ヘリMESH運休による重複の大幅増はみられませんでした。実際に平均すると一日1.5件のミッションですので、ほとんどは待機にありいつでも出動できる体制にあります。現場の印象がデータで裏付けられた形となりました。追加調査が必要ですが、拠点病院ヘリポート建設などシステムの効率運用で、今ある資源をより有効活用できると憶測しています。

夕方からは「救急感染症塾」という講義に飛び入り参加し、その後に骨髄輸液の実践コースで最新の電動ドリル式キットの使用をしました。写真は、鳥骨に骨髄針を刺しているところです。手でグリグリ骨を刺すより全然簡単ですね!人手が特に少ないヘリ救急で重宝できそうです。

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Posted by ドクターヘリオキナワ1 at 21:17│Comments(2)
この記事へのコメント
学会会場の写真、とっても綺麗ですね。
そして、沖縄県の救急医療問題や、ドクターヘリの活動を県外にもアピールできた素晴らしい機会でしたね。お疲れ様でした〜!
Posted by ボヤージュ at 2012年11月21日 00:24
ボヤージュさん、ありがとうございます!これからもがんばります!
Posted by yoshibird at 2012年12月07日 18:36
 
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