2011年11月12日

一分一秒でも早く患者さんのもとへ!!

こんにちは。
本日の沖縄県フライトドクター&ナースの山内&波止です。
今日は若い同級生コンビということで、ワクワク、そして少しドキドキしながら待機していました。

そして、本日の要請は二件。うち一つは内科緊急疾患の現場要請でした。
本島南部の島尻消防から「中年男性の胸痛」とのことで要請。
その3分後にはすでに私達は現場へ向かって大空をまっしぐら!!

少ない情報からでも、考えられる様々な状況を考え、機内での受け入れ準備を進めます。
と同時に、現場や消防本部と連絡をとり、一分一秒でも早く患者さんに接触できるよう努めます。
本日のランデブーポイント(患者さんと接触する直近のヘリ着陸地点)は島尻消防本部が指定されました。
しかし、患者さんが苦しんでいる現場はそこからさらに奥にいったとろにあり、患者さんに接触した救急隊が消防本部に患者さんを運んでくるまでの間、待機を余儀なくされました。
できるだけ早く患者さんの治療を開始したいのはやまやまなのですが、ヘリはむやみやたらにどこにでも着陸していいわけではなく、適切な空間と周囲の安全を確保する必要があるのです。
(みなさんも、ドクターヘリが着陸するのを目撃された場合は、みやみに近寄らず、周囲の強い風や飛来物には注意して下さいね。)
一分一秒でも早く患者さんのもとへ!!

もちろん、患者さんを待っ
ている間もただボーっと待っている訳ではありません。
この間も、こちらに向かっている救急車と少しでも早くドッキングできる場所がないか消防本部の方と検討したり、受け入れ先病院への連絡を行ったり、患者さん接触後の活動内容の打ち合わせを行ったりして、万全の準備をし整え、迅速でスムーズな活動ができるようフライトスタッフ一丸で努めます。
一分一秒でも早く患者さんのもとへ!!一分一秒でも早く患者さんのもとへ!!

患者さんを乗せた救急車が到着し、車内で診察したところ、虚血性心疾患が強く疑われたため、機内に搭載されている薬剤で治療を開始したところ、機内で症状が徐々に改善し、無事に直近の病院へ送り届けることができました。

一分一秒でも早く患者さんのもとへ!!

さて、「本島内でわざわざ患者さんを救急車から移し変えてまでヘリで運ぶメリットなんてあるの?」と思われる方もいるかもしれません。
この患者さんの場合、単純計算ではありますが救急車でそのまま病院まで運ぶのと比べて治療開始まで13分ほどの時間が短縮されました。
交通外傷はもちろんのこと、虚血性心疾患や脳血管障害など、一刻を争う病態の場合、この時間短縮が持つ意味はとても大きいことはみなさんも想像に難くないと思います。

また、ドクターヘリの意義は「現場に一早く医者と看護師を送り届け、治療を開始する」ことにあるので、もし陸路での搬送が早ければ、敢えてヘリでは運ばず私たちが救急車に同乗して病院までの搬送の間に治療を継続するという方法を選択することもあります。
(今回は、空路での搬送が早いとの判断のもとでヘリ搬送を選択しました。)

本日の症例はドクターヘリの有用性が、離島搬送だけでなく、本島内での症例でも十分に発揮されることを証明してくれた症例ではないかと思います。
今後、消防のみなさまともより一層協力し、一分一秒でも早く患者さんのもとへ駆けつけられるよう、頑張って行きます!!





Posted by ドクターヘリオキナワ1 at 22:16│Comments(2)
この記事へのコメント
こうして命を守る人達のチカラで今日も笑顔で過ごせる人がいるんですね!沖縄ドクヘリの皆さん!ありがとう!『命どぅ宝!』 もっと、沖縄のドクターヘリが有効活用されますように!
Posted by acco at 2011年11月15日 21:09
accoさん、いつも応援ありがとうございます!
Posted by ドクターヘリオキナワ1ドクターヘリオキナワ1 at 2011年12月22日 10:08
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