2010年07月14日

洋上救急

 こんにちは、本日フライトドクターNです。

 沖縄県ドクターヘリは日中に関しては365日稼働していますが、夜間は運航できません。以前の記事にもあったように、夜間及び宮古・八重山・大東地域は自衛隊による急患空輸が行なわれ、我々浦添総合病院の救命救急センターのスタッフも協力させていただいています。
 
 そして、もう一つ、我々が参加している急患空輸として、海上保安庁の洋上救急というシステムがあります。これは、沖縄の周辺海域において、遥か洋上の船舶内で傷病者等が発生し、緊急に医師の加療を必要とする場合、海上保安庁の巡視船・航空機等で医師・看護師等を、その船舶まで急送して応急治療を行うシステムです。浦添総合病院は昨年度からこの洋上救急の協力病院となりました。

 先日、2回目の協力要請があり、私と看護師にて出動してきました。
洋上救急
那覇空港から40分程度、海上保安庁のヘリコプターにて現場海域に向かい、そこで機動救難士の方がホイスト降下し、船舶から患者さんを吊り上げます。

 我々医師、看護師はその間シッカリとベルトを締めて待機します(かなりの緊張感です・・・)。ヘリから機動救難士の方が患者さんを命懸けで吊り上げる様を目の当たりにしたとき、感動で震えました。
 
 吊り上げられた患者さんを診察し、応急処置を行い、本島に帰島後、某病院まで救急車で搬送しました。

 沖縄県の海域は第11管区海上保安庁の管轄であり、こちらには機動救難士でかつ救急救命士の資格を持っておられる方も在籍しておられ、我々は今後洋上救急という形に加えて、海上保安庁とドクターヘリの協力体制(例えば、本島周辺での水難事故等)も築き上げたいと考えています。

  




Posted by ドクターヘリオキナワ1 at 15:34