朝一フライト

ドクターヘリオキナワ1

2010年11月23日 16:20

こんにちは。
読谷基地から本日のフライトドクター、山内です。

今日の沖縄は曇りの天気で、フライトジャケットを羽織っていても少し肌寒いくらいです

今朝はフライトスタッフが基地に到着するやいなや西の小さな島から要請がありました。

第一報では急性冠症候群疑いで致死的不整脈があるとのことで、一刻を争う状況と考え、朝の機内・資機材チェックも必要最小限にして、すぐに飛び上がりました。
機内では、少ない前情報からでも、考え得る最悪の状況を想定しつつ、フライトナースと打ち合わせを行い、できるだけ安全に患者さんを搬送できる最善の方法を話し合いました。

島の空港に着陸後、まずは診療所へ向かいます
安定している患者搬送の場合は、すでにランデブーポイントで患者さんが救急車で到着して待っている場合もありますが、今回は状態が落ち着かず急変もありうるとの判断で、最初から診療所で患者さんに接触するという段取りにしていました。

実際に接触してみると、患者さんは思ったよりも元気で、血圧なども問題なく、致死的不整脈もひとまずは見えなかったため、少し安心して浦添総合病院へ搬送することができました。
とは言え、機内で急変することも十分に考えられますので、多少はオーバーかもしれないような機材や薬品を手元にしっかり握りしめて、実は内心ヒヤヒヤしながらのフライトでした。

いつも無事に搬送を終えると、一気に疲れが襲ってきます。
でもこれは、なんとも言えない、気持ちのいい疲労感なのかもしれません。

9月にフライトドクターとして独り立ちさせていただいてから、何度かこの島に行っています。
一度は台風の暴雨の中、飛んだこともあります
その度にいつも、診療所の先生に「いつもありがとうございます。本当に助かります。」と感謝されるのが心に残ります。

沖縄県ドクターヘリが、離島で孤軍奮闘で頑張っておられる先生方、そして患者さんやその家族のお役に立てれば、こちらとしてもこれ以上に嬉しいことはありません。